機動戦士ガンダムでは地球圏を支配している地球連邦軍から独立するために戦争を仕掛けたジオン公国の戦いから、8ヶ月間こう着した状態からサイド7という宇宙の人工島であるスペースコロニーを偵察隊であるザクが侵入!
そこから巻き込まれるように主人公アムロ・レイが地球連邦軍が開発していたガンダムに搭乗してやっつけるところから始まるのですが、実際には30年前からの因縁が独立戦争になるキッカケとして戦争を仕掛ける要因になっている。
そのため何故サイド3がジオン公国と名乗り、ザビ家主体で戦争が繰り広げられたのか?
そこを知らないと全体像が今ひとつ理解出来ないと思えてくるので、戦争のキッカケ
になっているジオン公国に付いていろいろと分析したいと思います。
目次
・ジオン公国が地球連邦軍に独立戦争を仕掛けた根深い理由。
・ジオン・ダイクンが掲げたジオン共和国とニュータイプの関係性は?
・ザビ家がジオン共和国からジオン公国に変更した深い意味とは?
ジオン公国が地球連邦軍に独立戦争を仕掛けた根深い理由
当時のロボットアニメでは「アニメは子供が見るもの!」という感覚で制作者もスポンサーも考えていたため、攻めてくるのは地球侵略など、悪いことをするものだ!と思い込みが強かったために、子供時代に見ていた筆者は何故ジオン公国が独立戦争を挑んだのか?
そんなことは疑問として無かったのですが、大人になって見返すたびに、子供が見るにはあまりにも難解で複雑な構成であるため、富野由悠季氏の思考に触れるほど、マニアックな部分を刺激することから、このようなコアな疑問が発生してしまうのだと思える。
またジオン公国が地球連邦軍に対して戦争するまで独立を宣言するのであるならば、それなりの不平不満があり、こう着しても戦い続ける理由が無いと戦闘に対するモチベーション(やる気)が出ないと思えるのですが、これもしっかりとした理由が定義されている。
それが地球連邦軍からの「支配」と「搾取」からの脱却である。
もともと宇宙世紀が制定されたのも機動戦士ガンダムの冒頭で毎回、ナレーターの永井一郎さんが解説しているように、地球人口が90億人と増えすぎた人口と地球環境の悪化を緩和するために宇宙開拓を行い、スペースコロニーを作成して移民させたのですが、
移民した大半が地球では階級の低いものであり、地球に残ったものは一部の資産家や地球連邦軍の高官であることから、理不尽な支配体制と税金や資源の徴収という無理難題。
スペースコロニーは地球連邦軍の協力が無ければ生きていけない環境下であった。
このような支配下が継続していたために、スペースコロニー国家主義であるジオン・ズム・
ダイクンが革命家として人々が自由に生きる思想を権利として掲げジオン共和国を制定。
ただダイクンの思想はあくまでも外交国家であり、平和的に独立しようとしていたことから本来は独立戦争になるはずはなかったのですが、彼の右腕だったデギン・ソド・ザビは武力行使を用いての地球連邦からの完全な独立を目指していたため意見は常に対立!
デギンはダイクンに軍隊整備を任されていた立場だったこともあり、ダイクンの平和的思想を甘い!と感じていたところ、地球連邦軍側もダイクンが掲げていたコロニーの自治権整備法案というコロニーの独立提案をバッサリ切り捨てるように破棄してしまったため、
これをチャンス!と思い、後は史実通り、デギンがダイクンを暗殺!ジオン公国は
地球連邦軍に独立戦争を仕掛けることになったのです。
ジオン・ダイクンが掲げたジオン共和国とニュータイプの関係性は?
ニュータイプという言葉は機動戦士ガンダムの中盤でマチルダ中尉がアムロのことをエスパーと表現しながらもレビル将軍が「彼らはニュータイプかもしれない!」と公言するように最初は何のことだか理解出来ない点が大きいのですが、もともとはジオン・ズム・ダイクン自身、
ニュータイプであり彼が掲げた思想なので、この点を知っておかないと機動戦士ガンダムで何故ニュータイプ論が出てきたのか?疑問として残ってしまう。
ジオン・ダイクンを一言で表すならば「革命家」という言葉がふさわしいように、彼は地球連邦軍からの完全独立を目指しており、自治権として政治的外交立場としても、国としても平和的に独立を考えていた人物に他ならないのですが、
ダイクンがジオン共和国とニュータイプの関係性を求めたのも思想から読み取れる。
それがニュータイプ思想である「エレズムによる次の世代への進化」という部分である。
スペースコロニーとは直訳すると宇宙植民地であり、地球連邦軍が都合良く支配するために
作られたものであるため30年以上もの間、低下層として理不尽な支配が続いていた。
中には大量の融資で中立になっていたコロニーもあったようですが、資産や規模が小さいほど、そこまでのものが支払えないどころかコロニー自体、地位の低い存在のため、普通に
独立権を主張しても地球連邦軍の規模から賛同されにくいことが目に見えていた。
そのためダイクンは人民に賛同されやすいように「エレズム」と呼ばれる、
「地球は命の源、不可侵の聖域であるから人類は宇宙に
上がるべきだ地球は自然のまま保護すべきである。」
ということを思想を掲げ、次の世代の進化としてニュータイプ論と自治権を訴え、地球環境を何とかしよう!という思想は宇宙に上がったコロニの人々に深い感銘となった。
しかし支配者として君臨していた地球連邦軍には単なる反逆行為でしか無く、コロニーの
自治権整備法案は寝耳に水状態でアッサリと破棄されてしまったのです。
ちなみにダイクンが「ジオン建国の父」と呼ばれるのもエレズム思想を実践して外交などで
自治権を訴える活動から初代首相となり、事実上ジオン共和国を建設したのですが、
その後に信用し切っていたデギン・ソド・ザビに暗殺されることでジオン共和国は
ジオン公国と名乗り、地球連邦軍に独立戦争を挑むことになるのでした。
ザビ家がジオン共和国からジオン公国に変更した深い意味とは?
ジオン・ズム・ダイクンを暗殺した死に際にそばに駆け寄ったデギン・ソド・ザビが犯人だ!ということを訴えるつもりが耳打ちで後継者に!という嘘を付いたことで国王に。
ジオン共和国はジオン公国として名前を変えデギンが公王となりザビ家独裁政党として
地球連邦軍に独立戦争を仕掛けるのですが、何故ジオン公国と変更したのでしょうか?
実はここにも富野由悠季氏が描いたザビ家としての深い意味があるのです。
現在でも公国、王国、帝国、と統一しろ!と思えるくらいややこしい状態で出てくる国家形成なのですが、これも富野氏が考え出した深い理由が入っているため、分析するほど、
「当時子供が見ることを前提としていたアニメでそこまで?」と思えるほど奥深い。
まず公国とは?どういった位置づけかというと、英訳では「PRINCIPALITY」つまり
プリンスの支配する国となり、日本では公爵という意味になる。
公爵とは日本では貴族階級の中でも一番上であり、王と同じくらいの階級のために貴族でありながらも、王であるという意味に解釈されるのですが、デギンは貴族の出身でなく一般市民であり、公国というのは小さい国を示すことが多いのでどうもピンとこない。
機動戦士ガンダム公式サイトでは、このことについては詳しい制定は無いのですが、作品中にデギンと長男であるギレンとの会話に「公王制を敷いたのは方便!」とあり、当時のジオン内部ほど、ダイクン派の人間が数多くいることから、これらを納得させるために、
王であったダイクンと同じくらいの位でありながら1つ下のプリンス(王子)と同じ意味である公王制を敷くことで、内乱が起こらないように制定した。
のだと筆者はこう考えている。
まああくまでもこれは想像なので、この点の苦情はご勘弁願いたいのですが、そうでない
限り、デギン王国でもザビ王国でも良く、わざわざジオン公国と名乗る理由が無いので、
富野由悠季氏の作品への思いの分!奥深さがあると思えて仕方が無い。
ただし、史実というのは今でも覆されることが多いですので、ジオン公国独立には
まだまだ根深い闇が隠れているのかもしれませんね。