シャア・アズナブルの真実!仮面の意味と赤い彗星のモデルとなる由来

機動戦士ガンダムでは、怪しげなマスクに赤と黒を強調した軍服を着ては、主人公アムロ・
レイの最大のライバルとなる、シャア・アズナブルという存在が不動の人気となる。


現在でも「赤い彗星」の異名や「3倍早い」という理由を知らないガンダムファンはいないくらい、シャアという存在が有名であることから、第2話のついで程度では語りきれない内容が多すぎる。


特に赤い彗星の機体は、小豆色のような紫味を帯びた赤褐色の本体色と手足のピンクであるのに「赤い」と呼称したり、3倍の速さという根拠。シャアが仮面をかぶっている意味やその理由など、不可解な点が謎めいた仮面以上に謎であるため、


今回はシャアについて、謎の部分を中心にまとめてみたいと思います。

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目次

・富野由悠季がイメージしたシャア・アズナブルのモデルは一体誰なのか?
・シャアが仮面をかぶっている深い理由とかぶることにこだわる意味とは?
・シャア専用機に込められた赤い彗星の由来と3倍と呼称した速さの秘密。

富野由悠季がイメージしたシャア・アズナブルのモデルは一体誰なのか?

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ロボットアニメの基本として、最初に出てくる奴の大半はやられキャラであることが多かったことから、第2話からいきなり出てきては、ドズル中将に命令されている変な仮面の男はおそらくガンダムにやられるザコなのだろう。やられメカのザクに乗っているし。
ファンの方には申し訳無い。筆者が子供の頃に思った素直な感想なので抗議はご勘弁を!


子供の頃の筆者の感想であり、最初はさほど気にしていなかったのですが、見ていくほどに、ルウム戦役で連邦軍のサラミス4隻とマゼラン1隻を沈めており、通常のザクの3倍の速さで動いては、ガンダムを翻弄して苦しめるなど、物凄いエースじゃん!


こんな感じで今でも衝撃的な登場だったと思えるのですが、シャア・アズナブルのモデルは
一体誰なのか?
ファンでも意外と答えられないことから、解答に苦しむことが多い。


シャアという響きから同じサンライズ系である「勇者ライディーン」に登場する敵、

プリンス・シャーキンが美男子で人気であったことから、同じ美男子としてつけたという説が有力ですが人気にあやかっているだけであり実際には違うことが判明している。


あやかったのは外見だけであり、正確には原作者である富野由悠季氏がファンであったフランスのフランス人シャンソン歌手、シャルル・アズナヴールの名前からフランス語風に「Char」という発音のほうが言いやすく、NHK「BSアニメ夜話」でも頻繁にシャーと、

効果音として使用されていたこともあって、親しみやすいことから「シャア」に決定。


苗字のアズナブルもアズナヴールが言いづらいので言いやすい形にしたらしいのですが、サンライズのキャラクター名はダジャレで決めることが慣習になっていることから、深い意味はあまり無いと言われており、名前誕生から10年後に自然と定着したらしい。


ちなみにシャアがアムロの永遠のライバルになってしまうのも、少年宇宙戦記物「フリーダム・ファイター」が「ガンボイ」として機動戦士ガンダムの元設定であり、内容も十五少年漂流記を元にしているため、ライバルキャラで因縁をつけるエースという関係から、

シャア・アズナブルはアムロ・レイをライバル視する関係性になっているのです。

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シャアが仮面をかぶっている深い理由とかぶることにこだわる意味とは?

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シャアの名前の由来や位置づけは、何となく理解出来たものの、彼が美形な
顔を隠してまで、変な仮面をかぶり続ける理由がいまひとつ理解出来ない。


特に第2話の地点では、サイド7に侵入したときに偶然出会ったセイラ・マス相手に、仮面をはずしているので、この点からして隠す理由があるのか?視聴者として疑問視することが多かったのですが、これもまた、十五少年漂流記を元にしている「ガンボイ」から、

生い立ちや富野由悠季氏のこだわりであえて目立つ仮面と独創的な軍服となっている。


シャアが仮面をかぶっている意味は、ジオン共和国を建設した「ジオン父」ジオン・ズム・ダイクンの遺児であり、息子である「キャスバル・レム・ダイクン」であるため、父を暗殺したと噂されている、ザビ家に復讐するために、正体を隠すことが1つ目の理由。


また2つ目の理由として「過去を捨てるためだ」と第38話「再会、シャアとセイラ」で
述べており、キャスバルであることの甘さを捨てるためだと筆者はそう考えている。


現実には士官になるためのシャア・アズナブルという戸籍をどうやって手に入れたのか?
が不明なため、これ以上の詮索は難しいのが正直な意見ですが、これよりも詳しい説明は、
機動戦士ガンダム THE ORIGIN」を見れば理解出来ると思える。


この理由も本作品では、

「シャア・アズナブルという人物が元々別に存在した」


とありキャスバルの生存とザビ家滅亡に気づいていたキシリアがシャトル爆破事故で
シャアになりすましたキャスバルを事故死させようと部下に命じる。

しかし、実際に死んだのは本物のシャアであり、キャスバルはシャアになりすました
状態から、ジオンの士官学校に合格して将校となって復讐を始める。


こういった経緯から意味深なストーリーで語られているらしい。


3つ目の理由は兵士達に「顔に醜い傷(あるいは火傷の痕)」があるのを隠すためと
嘘を付き、仮面をかぶっていることに対し、疑いをかけられないためである。


むしろシャアの仮面は「赤い彗星」のヒーロー性を高めるプロパガンダ。


つまりジオン優秀説を広げるための宣伝のような役目をしているため、彼がルウム戦役で2階級特進して少佐となったことや終盤でホワイトベースクルーに「仮面はプロパガンダの道具」と称されていることから、エースとしての代名詞になっているのだろう。


ちなみに第2話でセイラ・マスが苗字が違うのにシャアを「兄さん」といったのも、妹であるアルテイシア・ソム・ダイクンであり、父であるダイクン派のジンバ・ラルに一時引き取られた後、迫害から逃げるために兄と一緒にマス家の養子となったためですが、

セイラがシャアほどザビ家を憎んでいないのも、幼少で未だよく事情を理解していなかったことや、マス家で穏やかな性格に育てられたことから、医療ボランティアとしてサイド7に来ていたことから、ザク強襲の被害にあってしまった。


避難民の救助に積極的でありながら、無責任に感じたカイに切れたのもこういったいきさつが設定されていたので、見れば見るほど富野由悠季の世界にハマるファンが増えるのも納得出来るのは気のせいでしょうか?

シャア専用機に込められた赤い彗星の由来と3倍と呼称した速さの秘密

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シャアという名前の由来や、彼が仮面をかぶり続けるこだわりは理解出来たと思えるのですが、筆者としてはシャア専用機体に込められた「赤い彗星」の由来と、3倍と呼称された速度について、どうも納得出来ない点が多いので、この点を掘り下げていきましょう。


赤い彗星の由来は、初期量産型ザクII(型式番号:MS-06C)を赤を誇張する色合いで塗り、サイド5を「コロニー落とし」として利用するために戦った「ルウム戦役」で5隻の戦艦をたった1機で落としたことから、連邦軍の末端まで恐怖の対象として語られた。


そのためホワイトベースのパオロ艦長がシャアのことをさりげない自己紹介として語った後、画面が赤くなって、指揮官機のザクⅡS型のドアップが3倍の速さを物語るように、演出されるのですが、よく見ると、小豆色のようなワインレットのボディにピンクと、

どう見ても赤色には見えないので、この点から何故「赤」と思えるのも仕方が無い。


この理由も当時のアニメはパソコン処理ではなく、セル画に直接色をつける方式であり
サンライズ側もあまり予算が無かったことから、余っていたピンクや小豆色を使うこと
になったらしい。

しかし富野氏の意見ではZガンダムに出てくるリック・ディアスのような真っ赤をイメージしていることや関係者が余っていた色であることを否定していることから、現実には現場と上層部との連携が上手く取れていなかったように思える。


シャアとイメージさせるパーソナルカラーが「」であるという証拠は彼が身にまとっている軍服にあり、特注の真っ赤な軍服を主体としたものを着用していることから、本来は赤でイメージ付けたかったのだと、筆者はそう考えている。


この理由もジオン軍の将校、階級で言う少尉以上は軍服に関してある程度の色や形などを特注することが認められており、エースであるほど、プロパガンダとしての宣伝効果から相手に対するけん制や、自軍に対しての戦意高揚として重要視されていることから、

主人公アムロ・レイの最大のライバルとして位置づけるには、それだけのインパクトを
凄さとして見せ付ける必要性があったのでは無いでしょうか?


また3倍と呼称した速さも、同じ理由から来ていると思える。


もともとシャアの機体が3倍の速さで有名になったのも、オペレーターオスカーの、

「このスピードで迫れるザクなんてありはしません。
 1機のザクは、通常の3倍のスピードで接近します!」


とパオロ艦長に報告したことから、ルウム戦役で恐れられたシャアと紐付けされるのですが、シャアが搭乗していたザクⅡS型指揮官機で約1.3倍程度の推進力とカスタマイズされていたことはあったものの、3倍という数値は現実的に不可能と語られている。


そのためガンダム関連のゲームでも30%UPくらいとか、戦艦や隕石などを踏み台にして幅跳びの感覚で蹴っていた!という説が出ており、インパクトとしての残るよう日本人が好む「3」という数字を定義したのが、本来の始まりだった様子。


現実的な戦いを考えると、当時のジオン軍は連邦軍よりも圧倒的に資源や資産が乏しく、エース機であっても、ザクをカスタマイズする程度でしか出来なかったことから、パーソナルカラーとしてエース機を演じ、インパクトのある登場をさせたのに他ならない。


ちなみにシャアが搭乗するザクⅡのツノは。シャア専用だから!という理由ではなく、指揮官用の通信用ブレードアンテナであるため、資金難でどのようにエースに見せるか?


この点がシャアがパーソナルカラーを用いた実情なのですが、当時のサンライズもガンダムがコケたら倒産も危ういと言われていたみたいですので、実際には富野由悠季氏が抱えていた苦悩と実情が形になっているのかもしれませんね。

レクタングル(大)
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