V作戦発動!レビル将軍がスペックと種類の違う3機にこだわった理由

機動戦士ガンダムでは「V作戦」など何気に作戦名が多いことから、この点でもガンダム
ファンに愛されている点であるのですが、そもそもV作戦ってどんな作戦だったのか?


ガンダムを知らない人に対し、きちんとした説明が出来るのか?1ファンとしては非常に
疑問であるため、調べる前までは単純にガンダム開発では?と思っていたのですが、

分析すればするほど、富野由悠季氏は「そこまで深く考えていたのか?」と驚かされる部分が今でも大きいため、ファンであるほど知っておかないと損だ!と思えて仕方が無い。

では実際に「V作戦」が行われた背景はどんなものだったのか?この点を中心に
筆者の意見も交えてお話していきたいと思います。

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目次

・「V作戦」は何故ガンダムを量産ではなくスペックが違う3機なのか?
・ガンダムは2機?ガンタンクは4機あった?V作戦の深い大人事情。
・ホワイトベースとガンダムがジャブローとサイド7別々に製造した理由。

「V作戦」は何故ガンダムを量産ではなくスペックが違う3機なのか?

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V作戦とは戦地などで回収したジオン軍のモビルスーツ(以下MSと呼称)サクから分析した内容を元に、長距離支援用の「ガンタンク」中距離支援用の「ガンキャノン」格闘接近型で白兵戦用の「ガンダム」の3種類を製造して、これらを基準に量産化をすること。


今でもこのことがファンの間でも定着しつつあるのですが、実際には前回の「ルウム戦役」によりMSザクに受けた圧倒的な脅威から以下のことがレビル将軍から提案されたことにより、技官であるテム・レイ大尉を中心とした試作兵器の開発が主な内容である。


・モビルスーツの開発と量産化。
・モビルスーツの運用方法の確立。
・モビルスーツの運用を前提とする専用母艦の建造。


アニメでの設定では「V作戦」という名前だけしか説明がないので、作品内でシャア・アズナブル少佐が公言するまでは、新型MSの開発くらいの認識しかないのですが、これもまた分析をしていくと非常に興味深いことが判明している。


最初の「モビルスーツの開発と量産化」はレビル将軍自身がルウム戦役で圧倒的敗北をしたことから、ジオン軍に対しては同じMSで対抗しないと厳しいということがあるため、何と無く理解出来るとは思いますが、2つ目、3つ目は何故?と思えて仕方が無い。


この理由も当時の地球連邦軍は一枚岩ではなく、レビル将軍以外にもゴップ提督など、同じくらいの階級の高官同士で派閥が存在しており、本拠地であるジャブロー首脳では「ジャブローのモグラども!」と卑下していたくらい、革新的なものには否定的であった。


むしろ自分達の保身しか考えていない高官のほうが多かったために、MSの重要性と必需性を確立するには、ある程度のスペック(性能)が無いと、信用に至らなかったことから、ジオン軍のようにザクを量産するよりも、それを上回る特化した機体が必要であった。


どちらかというと高官達は失ったマゼラン戦艦やサラミス巡洋艦を建造する「ビンソン作戦」を重視していたくらいなので、V作戦は「白兵戦用」「中距離支援用」「長距離支援用」という形で説得力のある内容と実績が重要だったのです。


3つ目の「モビルスーツの運用を前提とする専用母艦の建造」はホワイトベースのことを示しており、当時建設予定であった「ペガサス」の1番艦を変更してMSの攻撃に対応するために、ホワイトベースとしてMS搭載可能なペガサス級の2番艦として製造。


これも富野氏の設定では、ルウム戦役後に生産力が激減していた連邦軍としては単機でも一騎当千で運用可能な「単艦多用途」という形を取りたかったために、全長262m。

火力は大型戦艦以下、速力は高速艇以下、物資輸送能力は輸送機以下。


こんな中途半端なものになってしまっているのも、汎用性を求めすぎた結果ですので
ジャブローのもぐらどもを説得するためには、無理難題だったのかもしれません。

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ガンダムは2機?ガンタンクは4機あった?V作戦の深い大人事情

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ジャブローの首脳高官達を説得するためとジオン軍のザクに勝てるMSと戦艦を戦略的に導入するために、たった5ヶ月間でV作戦は実行されたのですが、設計、製造となると、いくら天才のテム・レイ技官でも、MS製造経験が無いことから大苦戦!


またV作戦のMSはそれぞれのテーマとした「白兵戦用」「中距離支援用」「長距離支援用」を主体として、万が一やられた場合を想定しての脱出システムをコア・ブロックとして戦闘機にするなど、複雑に入り組んでいることから、製作は難航を来たすのですが、

V作戦がたったの5ヶ月で完成したのもジオン公国の研究員であるミノフスキー博士の
亡命により、テム・レイ技師との協力タッグが決め手となった様子。


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テム・レイ技師もMSという存在が良く理解していなかったことから、当時主力だった61型戦車を主体にした「RTX-44」という長距離支援型機を製造したのですが、戦車以上に機動性が悪いということで、ミノフスキー博士の協力により改良化。

戦車型を下半身として上半身を人型としたガンタンクが完成。他の2機よりも比較的安定しており、安価で支援が出来る割に長距離で精度の高い攻撃が期待されたことから、4機ほどを長距離支援機とする予定だったらしい。


ただしこれだけではMSとしての機動性が低く、接近戦やキャタピラーがやられた場合にどうしようもない欠点があったため、ガンタンクは長距離支援機と割り切り、二足歩行で機動性の高いMSとして、ザクのデータを反映した結果、ガンキャノンが完成。


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運用としてもガンダムやガンタンクを支援する中距離支援型を意識していたため、肩に装備された240mm低反動キャノン砲でパワフルに撃墜!自らも攻撃を受けた際に耐えられるよう、RX計画で進められていたルナ・チタニウム合金という新素材で厚く作られている。


その分ザクの4倍という予算が災いしてか、量産は実践結果が出る後期までされずカイが乗る1機だけが、採用という形になっていたり、ガンダムを作る途中工程だからか?比較的、中途半端な仕様が意外と多い。


同系統のビームライフルを持ちながら両手で構えて撃つことが前提だったり、丈夫さを求めすぎたことで、重量から足が遅いという欠点が地上運用で発覚している。


このようなことからガンダムでも機動性と丈夫さの両方を求めることからプロトタイプが1号機、コア・ブロックが追加されている正式版が2号機とあるのですが、これもまた急激な製造過程で失敗と成功を繰り返し、集約した結果、ガンダムが2機になっている。


最終的にはサイド7を強襲したザクにより、廃棄となりそれぞれ1機だけが残ったため
もし破壊されなかったら、シャアも苦戦する羽目になったのかもしれません。

ホワイトベースとガンダムがジャブローとサイド7別々に製造した理由

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機動戦士ガンダムの第1話でホワイトベースがサイド7に入港するシーンは子供ながらに「何て個性的な戦艦なんだ!」と子供ながらに驚きながらガンダム以下、V作戦のMSはサイド7で最終調整をしているので何故これらは別々に製造されたのか?

筆者自身、大人になった今でも疑問と思え、ジャブローかサイド7で一括に作ったらダメなの?と疑問視する部分が多すぎるのですが、この理由もしっかりとした設定があるので、この点を中心に説明したいと思います。


まずホワイトベースが何故、ジャブローで製造されたのか?


簡単に言えば「重要機密事項」であり、260mの戦艦を他の場所で製造すると
地球やコロニーを占領していたジオン軍に漏れることを恐れたためだと言われている。


確かにこれから逆転劇を生むかもしれない戦艦となれば、ジオンとしては真っ先に情報を手に入れ、その情報を元に改良を加えたものを製造すれば、勝てる戦争も勝てなくなってしまうことから、機密事項かもしれませんが、これだけの理由だとガンダムを含めた、

MSもV作戦として秘密事項だと思えるので、辺境であるサイド7で製造されている
理由が今ひとつ理解出来なくなってしまう。


実はMSがサイド7で製造されていたのも、使用しているルナ・チタニウム合金の元が、資源都市ルナツーでしか発掘出来ないことや、合成が宇宙でしか出来ないという欠点があったため、そこから一番近く、比較的まだ建造中であったサイド7が適切だった。


それに加え、MSを製造するのは初めての工程であり狭いジャブローの中では実践検証もしづらく、ジャブローのモグラどもの許可も得にくかったことから、地理的にも製造的にも適しているために、あえてこのようなことになってしまっているのですが、


現実にはキャメル艦隊である偵察隊!ザク2機によりサイド7を強襲!


戦闘に耐えられるものも10名以下と減ってしまう他、テム・レイ技師以下、関係者がコロニーの穴から行方不明となったことから、生き残るために場面に流されるよう、アムロがガンダムに乗り込むことになってしまうのです。

レクタングル(大)
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